子どもに「反省させる」ということ
娘は2歳4ヶ月。
つたないながらも言葉で意思疎通ができるようになってきた。
「同級生の友達と一緒に遊ぶ」のを楽しんでいる様子に、娘の成長を感じる今日この頃。
最近うーん、と思うようになったのは、娘に「ごめんなさい」を言わせるということについて。
娘は結構活発なので、ただいま妊娠6ヶ月の私にもガンガンダイブしてくる。
打ち所が悪くて「痛い!」と大声を出してしまうこともあるんだけど、そのとき夫が「お母さん、痛かったよ?お母さんにごめんなさいは?」と言わせることが結構ある。
本人はとりあえず「ごめなしゃーい」と言って、私も仲直りしておしまいなんだけど、このごめんなさいって意味あるのかなあとか。
相手に迷惑をかけたら謝らないといけないんだよ、という習慣づけとしては必要だと思うけれど、形だけ謝ればいいやってなったらそれも何か違う。
というわけで?この本を読んだ。
センセーショナルなタイトルだけど、実際に刑務所とかで受刑者の更正指導をしている人が書いているのでこうなった的な。
この本のポイントは
・悪いことをした者に対して「反省文」を書かせる、更に「迷惑をかけた相手側の心情に立って反省させる」は逆効果。本人が真に抱えたつらさや不満などを抑圧してしまったり、「誰も自分を省みてくれないんだからうわべだけの反省をしてやり過ごす」というきっかけを与えてしまう
・問題行動は、その子が発してる何らかのSOSであり、そこでまず最初にとるべきは「どうしてそういう行動をしたの?」ということを問いかけること。決して批判的ではなく、あなたのことを受け止めたいんだという気持ちを発信し続ける
・その「どうして?」は表層的なものでおさめてはだめ。例えば覚醒剤に手を出した原因を「意志の弱さ」で片付けては意味がない。その背景に、覚醒剤を勧めてきた相手への依存、依存するようになったのは幼少期に自分を受け止めてくれる存在がいなかったから・・と掘り下げて初めて本当の原因にたどり着く
・問題行動を起こした真のきっかけ、それまでの本人のつらさ苦しさというものをはき出させて初めて、被害者への本当の申し訳なさ、反省の気持ちが出てくる。それが再犯防止にも繋がってくる
こんな感じでありました。
今の娘に「問題行動」とまでの何かがあるわけでは無いけど、ふと思い出した。
今回の妊娠はつわりがきつく、そこに娘のつきまとい&ぎゃーぎゃー騒がれるので本当に参ってしまって実家から母を召喚して手伝ってもらったとき、母に言われたひとこと。
(私の「娘はなんでこんなに元気すぎるんだろう・・」という愚痴に対して)
「娘ちゃんが騒ぐとき、あなたが困る行動をするときは必ず理由がある。決して理不尽なことで泣いたりしないよ。ちゃんと向き合えば大丈夫。いい子じゃないの。」
これって、まさにこの本に書いてあることと源流は一緒だよねえ。
表面の困り事に目を向け過ぎて、本当はかまってもらいたいだけ、という娘の気持ちを見落としてた。なんだかハッとしました。
最終章は子育てにも言及されていて、それまで取り上げた若者達は全て幼少期の家庭環境に何らかの問題があったという背景から「両親が仲が良い、それだけでも充分」みたいなことも書いてあったな。
幸いうちの夫婦は仲の良い方だと思うし、それは娘にも伝わってると思う。
でもこれから下の子が生まれることによって彼女の中で不公平感とか色々な悩み、モヤモヤを抱えるかもしれない。そのときに「ごめんなさいは?」と一方的にぶつけるのではなく「なんでそんなことをしたの(責め口調では無く!)」と向き合う気持ちを忘れてはいけないのだろうな。
そんなことを感じましたとさ。
1年以上ぶりに更新したけど、改めて「自分の考えを文章でまとめる」って難しいなあ・・と思った次第。